電 源 と 排 熱

<改造の勧め>
電源ユニットは、自身の冷却とともに、ケース全体の排熱をになっている曖昧で大変うるさい大事な装置です。結論から言って、そのままでは満足する静かさにはならないので、減圧した静音ファンに取り替えるわけですが、ハードに良心的な人は、「電源の改造だけはやってはいけない。そのようにファンを減圧して正常に動いているように見えても、電解コンデンサーが早く揮発してしまい、1/2、1/3の寿命(通常を5年とすれば、2年6ヶ月、1年8ヶ月)になってしまうから絶対やってはいけない、最悪発火、発煙の恐れがある」と、助言されることでしょう。

<2002/9/1 追加 「完全ファンレスの道」と同じ事を書いておきます。>
電源の耐熱性ですがよくわかりません。
電解コンデンサーの揮発=電源の寿命ならばと日本ケミコン『アルミ電解コンデンサの使用上の注意【使用温度・リプル電流及び寿命】』を参照すると、
<以下、私の勝手な解釈です
・推定寿命は、15年程度を上限の目安。(これは週間アスキーがTORICAに問い合わせた電源の寿命と同じです。)
・基本式は、周囲温度が+40℃から適用され、10℃上昇するごとに寿命が半減します。
 →つまりコンデンサの周囲温度が50℃なら寿命が7.5年(上限)になるということですね。
  これでもまだファンの寿命よりも長く、夏は短いし、常時使用しないとすれば
  十分に長い間使えそうです。
・また、TORICAの電源の動作温度は、0度〜50度です。


しかし、ユーザーとしては電源の静かさを求めて、わざわざ静音電源に買い換えたり、何台もの電源を試したりしますが、少し静かになる程度で、根本的な静かさは手に入れられません。買い換えるくらいでしたら、たとえ電源の寿命が多少短くなろうとも減圧した静音ファンに取り替えて、静かに使った方がいいと私は思います。
そしてファンが回ってさえいれば発火・発煙することはなく、いつ電源の寿命がくるかは、環境次第ですが、安定して使っているユーザーは多いのです。(もしも発煙するならその前に電源が外側から分かるほど熱くなってくるはずです。)


改造が嫌なのでしたら、
@ファンレス電源およびそれに合わせた構成にする。
A適当な静音電源で妥協する。
どちらにしても、このHPの指向と違いますので追求しません。
しかし、静音電源は電源自体の発熱量も少ないので、有利なことは確かです。

<電源の改造ポイント(例)>
動作確認後に電源のシールを剥がすこと、すべて自己責任で行うことはいうまでもないことです。少ない空気の流れでも、できるだけ電源を長持ちさせる改造を目指します。

ヒートシンクを増設できる空間の空いている、ヒートシンクが平らな電源を選ぶ。電源は下部にファンのあるものなら、ファンを撤去することで空間に余裕ができる。
もともとの電源ファンを撤去する。
撤去したファンのコネクタを(危なそうなら)絶縁する。
ヒートシンクをできる限り多く(元の面積の2倍以上)増設する。(接着には銀配合2液混合タイプなどを使用)ヒートシンクはフィンの間隔が広めのものを、風向きに沿ってつける。
サンプル画像
下部のファン穴をふさぐ。(ある場合)
電源の側面(正面から見える側)に左端にファンのコードを通す穴を空けておく。
ファン穴に邪魔な格子がついていたら、切り取る。金属片の飛び散りに注意、電源内部に入ってしまったら、電源が壊れる(壊れた経験有り)
→工具はニッパーやニブリングカッター(千石電商で1380円)など
吸気側(電源コード側)の格子を縦にねじまげて通気性を良くする。
それでも吸気口が小さいと感じたら、電源ケースに穴を空ける。
(注意、工具は上記6+ラジオペンチ)
ファンは電源をつけた後、ケース外にテープで貼り付けると、少し静かである。
ファンの回転数をコントロールできるようにし、本当に静かにさせたい場合に最低回転にし、そうでない場合は、処理や生活音の大きさに合わせて、聞こえぬ程度に回すといいと思う。(せっかく改造した電源がすぐに壊れては困る。電源が熱を持たぬ程度に調節する。サーバー用途なら、より慎重に考えるべきです。)
10 CPUの排熱はケースファンで行い、電源の負荷を減らす。




<排熱の方法>
電源と合わせて排熱のパターンを検討します。
電源の排気のみ(ファン1)
CPUの熱の排出も電源が請け負うことになり、ファンの回転数がある程度以上必要になる。狭い電源ユニットに空気が早く流れることになり、風きり音がうるさくなる。発熱の非常に少ない(CPU+グラフィックボード+HDD)場合に限り、このパターンでの静音化(ファンの減圧)もありです。CPUと電源をダクトで結ぶと、ケース上部に熱が溜まるようになり、長時間、光学系ドライブを使用する場合は心配です。
電源の排気のみ(ファン2)
基本的は1と同じ。
CPUの熱を排気しやすくなり、ケース内温度は下がるはずです。 (しかし、下からファンを吹き上げて横に排気するのは、1/2の力になり非効率でたとえば、SFX電源などはファンの回転や音の割に、勢いよく排気されません。)
ファンの力を分散して回転数を落とせても、それほど静かにはなりません。
電源の排気のみ(ファン1)+ 背面ケースファンの排気
排気量も増え、電源との排気の分散により、両方の回転数を落とすことが可能になる。
電源の排気のみ(ファン2)+ 背面ケースファンの排気
CPUはより冷えると思うが、静音PCという、主題からは外れる。
上記のパーターンに加え、前面吸気ファンを使う。
ファンを加えることにより排気量は多少増えるが、騒音に見合うものではない。
また前面を大きく通気口をとると、音漏れにつながる。使うとしても、臨時に回転するファンにするほうがいいと思います。

<排熱のまとめ>
必要最低限の排気量を確保し風きり音を最小にするには、排気面積を広くしゆっくり排気する(低回転でファンをまわす)ことが望ましいので、3のパターンがいいと思います。
さらに効率の良い方法があります。それは、

「3のパターン+排気ダクト」です。
CPUのヒートシンクと背面ケースファンをダクトでつなぎ、背面ケースファンでヒートシンクで暖められた空気をケース外に排出します。

この方法の良い点は、
CPUクーラーのファンを省略できる。
ケースファンには、8cmまたは9cmのファンを使用できる。
ケース内での空気循環(クーラーの排気を吸気すること)がなくなり、時間経過による温度上昇が少なくなる。
ヒートシンクとファンが離れ、風きり音が低減する。ファンの振動がマザーボードの共振につながらない。

悪い点は、
どう作ればいいかわからない。
作りだすと、試行錯誤の連続となり、制作時間がかかる。
せっかく作っても、しっかり作るとまるで楽器のように、風きり音が共鳴する。
素材を工夫して静かなダクトを作っても、マザーボードを変えると一から作り直しとなる。
下手に固定すると、マザーボードを触れなくなる。
(注)市販の吸気ダクトはオーバークロック用で、掃除機のような音がします。

静かなダクトの作り方
お手軽ダクト(H15/1追加)

CPUの排熱を電源と分離する考えを進めて、電源そのものを外だしにすることも、
電源の冷却及び電源ユニットがPCケース内で反響しない手法です。
ATX電源を外付けにする(H15/1追加)

電源を外だしにせずに同等の効果を得られる方法を考案しました。
吸排気を分散する(H15/1追加)

私の排熱の考え方は以上ですが、
静音を実践しているユーザーは、それぞれの考え方を持っています。
例えば、
NU-さんの快適なPC(早くて静か)へのトライは、ファンレスの新しい指針を与えくれると思います。
LINKSからもいけます。)

参考にしてください。


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