えと

 

大レンブラント展2002/12/30

トップへ

映画の話
漫画の話
小説の話
展覧会の話
お芝居の話
他の話

リンク

 

映画の話……………
タンポポ

トカレフ
OUT
ホワイトアウト
幻の光
天国までの100マイル
ドリフトウッド
ミステリアス・ピカソ
メトロポリス
CUBE
マルコビッチの穴
ぼくんち
MOON CHILD
イングマール・ベイルマン
映画祭-その1-
デリカテッセン
惑星ソラリス
アメリカンサイコ
リーグオブレジェンド
大阪ヨーロッパ映画祭
アリス
★死に花

テレビ版「濱マイク」
テレビ版「ニキータ/シ-ズン3」
I<アイ>の世界

漫画の話
鋼の娘
メトロポリス
北極警備隊
The WORLD
CYPHER
本気のしるし
笑う吸血鬼

 

すがに年末差し迫った時期なだけに、ほとんど混んでなくて良かった。
商売で描いた肖像画が多いだけあって、どれも隙がなく、鮮烈な光の印象に貫かれそうになるのだけど、妻や息子を描いたものはどこか暖かいゆるみがあり、絵を描く喜び以外に、家族の存在に自らの心の救いを求めた、か弱さのようなものが見える気がした。晩年の自画像-笑う老人-などは、肖像画に普通あり得ない表情に一瞬ギョッとし、どこか道化のもの悲しさとか、絶望感みたいなものが投影されてる気がして、レンブラントという人の「肉」を感じとったような気がした。

とは、大作2点がスゴかった〜!なんだっけ、死体解剖してる絵と、聖書の「目をつぶされるサムソンとデリラ」の絵。解剖の絵は半分以上を焼失したとか。もったいね〜!!頭蓋を切り開き、臓物を取り出された青黒い肉体はかなりの迫力でした。サムソンの絵は、見てるときにも思わず口走ったけど、サムソンの髪を切り取り、笑みを浮かべるデリラに開いた口がふさがらなかった。洞窟から明るい外に向かい、嬉々として苦しむ男を見下ろすデリラ。この悪女を、まるで聖女のように清々しい光のなかに配した描き手の、狡猾ともいえる作戦にまんまとはまった自分が悔しいのだけど、どうにも興奮を抑えきれない。確かに明るい日の中に置かれた女は、その無垢な卑怯さゆえに美しいのだ。ほんとにこんな女とんでもない。ちょっとオツムの足りないサムソンは自業自得としても、人の良い男を騙して弱点をさぐり、目をつぶさせるなんて天罰が下らなければ納得できない。
でも。それでもきっと男達は(男に限りませんが)、この絵のデリラを崇拝せずにはおれないと思う。このあと破滅がまっているとしても、裏切りのために輝く彼女の美しさから、目の離せるはずがない。
すごく、ドラマチックな、どきどきするような絵でした。

All rights reserved by masa