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江角マキコのデビュー作ですな。
原作の、のどを何かが通りそうで通らない、という「うつうつ」とした空気が再現されていて、みてて安心した。安心する絵柄だった。
最初あんまりにもセリフとかなくて、退屈になりそうだったんだけど、主人公が金沢に嫁いで、内藤剛志が出てきたあたりで、ホッとした。なんかな。ホッとしたの。なにかを失った者同士がやっと出会って、これからお互いの「なにか」を埋めあえる、という希望だろうか。運命の出会いというほどのモンではないけど。人間はなりゆきだろうが、作為であろうが、出会って始まることには逆らえないし、それで充分幸せになれるんだな、と思った。幸せになれるかもしれない、という予感を感じさせられただけだけど。
前夫(浅野忠信)は、若いしあっという間に死んでしまったし、ほんとうに幻のような存在感だ。さくさくと、浅い雪道をあるくくらいの存在感しかなくて、その表情もよくわからないのに、後ろ姿だけがいつまでも思い出される。本当に、去ってゆく者として登場したんだなぁ。
やっぱり榎本明は良い。あ〜、良い。
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