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◆2001/04/28「異界」◆
今日はね、映画を見に行きましたよ。鈴木清順監督の「ツィゴイネルワイゼン」。20年前の映画。面白かった!好きだ!なんというか、確信犯的に仕掛けられた遊びというのか、写実性なんぞがなんぼのもんじゃい、というか。感情移入しようがすまいが関係なし、否が応でも「異界」に連れて行かれてしまう、それを力というのか、美というのか。私が、ずっと見たい、見せたいと思っていたのもを、見事に見せてもらった!てかんじ。来週もいくんだー鈴木清順「陽炎座」。
私はアレですわ、ハリウッド映画とか、宣伝バンバンやってて、大きい映画館で上映する映画は、よう一人で観にいかれへん。なんでか、基本的に人が多いとこに一人でいるのがしんどいんでしょう。今日は梅田スカイビルの「シネリーブル梅田」で、ちーさいとこだったし、初日だというのに客はガラガラでした。らく〜。
映画って娯楽だけど。なんつーか、日常を非日常の境目がはっきりしていて、それまでの各人の時間軸、歴史を曲げてらくらくと違うところに連れてってくれる。お芝居観に行くのも、おんなじ感じかな。
たとえば昔は「ハレの日」と「ケの日」がわかりやすく決められてたせいで、普段はつまんない毎日を誠実に地道に過ごしても、たまのお祭りで公然と、当たり前にみんなで「違うトコロ」にいってた。それが空気抜きみたいなものだったんだろうけど、それって人間にとって、必要なモノなんだろうな。人間は、一つトコロだけでは生きていけないのかも。上手に。あっちこっちをいったりきたり出来るのがオトナなんだきっと!
たんなる憂さ晴らしとかとは、ちょっと違うよ。似てるけど。
当たり前の、人混みの、明るい日差しの隙間にひそむ、異界。それをかいま見て、今日はちょっとどきどきした。
◆5月5日「私的映画論」◆
今日は先週に引き続き、鈴木清順監督作品「陽炎座」を見に行きました。松田優作主演。優作あしなげえ!へっぴり腰のヤサ男っぷりがかわいらしかったすよ。やっぱ映画っていいすね!映画は映画館でみるべきだとよく言いますが、映画館でみない映画は映画じゃないんでは?暗闇に身を預けて、自らの存在を曖昧にしてやっと、その世界を楽しむことが出来る。自分の存在を意識しなくてもいい映画館という場所は、私にとって孤独感を忘れられる数少ない場所であるかも知れない。そういうところには、誰も連れていきたくないな。
娯楽として、映画が特にいいとは思わない。アクションものの迫力なんかは映画館とテレビでは別のものだけど、スクリーンの大画面が、観客を驚かせるための単なる仕掛けに終わるのなら、なんかもったいないと思う。迫力だけのために映画館に行こうとは思わない。面白いお話を見るだけなら、小説やまんがの方が優れているし。そういう意味では、私には映画は娯楽ではないなあ。「清順映画」という、変なものを見つけたから言ってしまうけど、映画で人生の大切さやら愛しさやら、面白さやら悲しみなんてものは見たくない。そんなもの、映画でいちいち見なくていいっしょ。ヒットしてるから見る、てのも全然アリだとは思うけど。
こんな禅問答(?)みたいなことを考えて映画を見るのは私くらいか。うちは未だにビデオもなく、ケータイや腕時計も必要性を感じない人間なんで、いちいち自分の中で理由が必要なようです(この理屈わかる?)。
ほんとうに一人きりになったとき、孤独感はやってこない。私は自分を失うために、映画館へ行く。
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