韓国コジェド(巨済島)ウェド(外島)放浪旅行記1/5 (2005.3.11〜3.13)
「たまには一人でも旅してみたら?」という連れ合いの好意で、ほぼ5年ぶりに一人旅に出かけることになった。ひゃっほー!韓国の一人旅?そりゃ島だろ、ということで、冬にも関わらず韓国南の海に浮かぶ絶海の孤島「ソメムルド(小毎勿島)」と「冬のソナタ」の最終場面
のロケ地である「ウェド」(外島)を訪問することにした。どっちも
同じコジェド(巨済島)からのアプローチなので、とりあえずコジェド(巨済島)に行ってしまって、ノリでそのどちらかに行ければいいや、という感じのアバウトな計画を考えて、まずはコジェド(巨済島)を目指すことにした。
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コジェド(巨済島) ソメムルド(小毎勿島)
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01博多港から釜山港へ 早朝に博多駅前のカプセルホテルをに引き払い、博多港国際旅客ターミナルへとやって来た。 前回、ビートル号に乗ったのは1994年7月21日なので、10年ぶりということになる。いやぁ、久しぶりだなぁ・・・と思いながら建物の中に入ってみると、発券ブース前に並ぶ人がとぐろを巻く状態で、前回に比べると雰囲気が明らかに違っていた。人がすごく多いし、なにより「客筋」がぜんぜん違うのだ。どうなってるんだ、このムチムチぷりぷり振りは! やはり、あの「微笑みの貴公子」のせいなのだろうか!と思いつつも、「貴公子?ケッ!」っとヒトリゴトを言いながら列に並び、揺れの少ない(と思う)1階席を発券してもらった。出航は8時45分だった。 時間になり船へと乗り込むと、予想通りほぼ満席状態だった。悪天候で波が1.5メートルもあるというのに、ビートル号は普通 電車程度の揺れで疾走していき、前回同様、うつらうつらしているうちに釜山に着いてしまった。あっさりしたものだった。 |
ビートル号に乗り込む |
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| 02釜山上陸・・・ちょっとトホホな案内所 釜山の入国管理局を抜けると、ちょうど12時だった。ターミナルにある銀行で3日分の旅費である3万円を両替して観光案内ブースに向かった。事前にインターネットで「コジェド」と「ソメムルド」と「ウェド」についてそれなりに調べてきたのだが、情報漏れがあるかもしれないので、念のために聞いてみることにしたのだ。若いお姉さんが対応に出てきたので、こちらが韓国語で話し掛けると向こうも韓国語で説明をしてくれる。 「コジェド(巨済島)に行きたいんですよ。それと、ソメムルド(小毎勿島)にも行きたいんです。確かコジェドからソメムルド行きの船が出てたと思うんだけど、確認できますか? ジョグ(猪仇)(注1)だったと思うんだけど。あと、ウェド(外島)にも行きたいし。遊覧船のスケジュールとかわかりますか?」 「コジェド・・・ですか。あのぉ、ここは釜山の観光案内所だから、コジェドについてはわからないんですよねぇ」 「はい?」 予想外の答えに、一瞬たじろいだ。 「あなたは、韓国語が上手だからコジェドの観光協会に直接電話して聞いて見られたら、情報がもらえると思いますが」 「え? 私がですか?」 「ええ。えーっと、これ、この電話番号に電話してください」 案内嬢はそう言い放つと、キョンサンナムド(慶尚南道)の観光地図を取り出し、コジェド観光案内所とコジェ市観光振興課の電話番号をボールペンでぐるぐるぐるっと囲んだ。 もしかして、韓国語で聞いたのが悪かったのだろうか。しかし、慶尚南道の観光地図を持ってるってことは情報も持ってるんじゃないのか?というか、コジェドの観光協会に電話して情報を僕に伝えるのが観光案内所(つまり、ちみ)の役目じゃないのか?と思いつつも、コジェド行きの船が今にも出るかもしれないし、とにかく時間がもったいないから、それ以上突っ込みをいれずに、慶尚南道の観光地図だけをもらってそこは早々に退散することにした。 建物から外を見ると、雨が降っていた。傘を持ってきていなかったので売店で傘をとテレフォンカードを買い(注2)、家に無事到着の国際電話を入れてから、建物の外に出た。 |
(注1)地図をまだ表示していなかったら、コジェドの地図をみて、それぞれの場所を確認して欲しい。ジョグは南部にある集落、ソメムルドは地図には表示していない。地図に見えている一番下の島よりもずっと南にある。 (注2)売店は一カ所しかない。傘を置いていなかったのだが、話をすると奥の方から出してきてくれた。なお、テレホンカードで公衆電話から簡単に国際電話がかけれるのでとても便利。 |
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| 03釜山沿岸旅客ターミナル(コジェド行き) チェジュド(済州島)やコジェド(巨済島)に向かう船が出ている「沿岸旅客ターミナル」は、今到着した「国際旅客ターミナル」とは別 の建物で、港をぐるっと歩いて10分ほどのところにある。傘を差しながらぶらぶら歩いていくと、大きな船が見えてきた。船体にチェジュと書かれているので、チェジュド行きの船なのだろう。先日、みなみやまさんが乗った船はこれなのかな、と思いながら歩いていると、その船がついている桟橋近くにその沿岸旅客ターミナルが見えてきた。ここだ。 建物の中に入ってみると妙に薄暗くて人も疎らでなんだか陰気な感じだったのだが、電光掲示板が生きているので、営業しているようだった。その電光掲示板を見てみると、チェジュド行きの船とともに、コジェド行きの船も表示されていた。 コジェド行きはと・・・12時30分のコヒョン(古縣)行きゴールドゥコーストゥ号、13時発のオクポ(玉 浦)行きニューアカディア号、14時発のチャンスンポ(長承浦)行きデモクラシー号か。(注3)今日のうちに冬のソナタの最終ロケ地「不可能の家」のあるウェド(外島)に行っておきたかったので、遊覧船が出ている港「チャンスンポ行き」に乗りたかったのだが、14時まで船がないってことは今から2時間近くここで待たなければならないってことか。これは困った。14時に出たとして、チャンスンポ着が15時前になるから、遊覧船に乗れるのは最速で15時過ぎ。今日中にウェドを観光するのは無理かもしれない。 12時30分発のコヒョン行きはまもなく出てしまう。これに乗るか。でも、コヒョンはコジェドの西側にあるので、東側にあるチャンスンポからは反対側になる。移動のことを考えると、13時発のオクポ行きに乗る方がいいかもしれない。こちらはチャンスンポの少し北側にあって、コヒョンに比べるとかなり近いのだ。それに、昼飯がまだで腹が減ってきたので、メシを食いながら待っていると、ちょうどいい時間になるのではないか。オクポとチャンスンポの間がどのくらいで、どうやったら行けるのかとかよく分からなかったが、ま、何とかなるだろう。とにかく、2時間近くこの陰気なターミナルで過ごすのは耐えがたかったし、雨が降っているので時間をつぶしに外に出るのも、また鬱陶しかったのだ。 そう思って館内を見回してみると、ちょうど建物の中心あたりにブースがあって、若い女性が数人座っていた。案内所のようだ。遊覧船の情報などもここで聞けるかもしれないと思って声をかけてみた。 「あの、ウェドに行きたいのですが、チャンスンポからのですね・・・・」 「ウェドに行きたいんですか? あの、今日は天気が良くないので、チャンスンポからの遊覧船は運休なんですよ」 えええええー。運休??? またまた意外な返答にパニック寸前だ。 「運休・・・ですって?」 「そうです」 「全面的にですか?」 「そうです」 「えっと、チャンスンポ以外からも遊覧船が出てると思うんですけど。例えば、クジョラ(旧助羅)(注4)とか。そっちはどうなんでしょうか。動いてませんか?」 とにかく、今日中に行く方法はないのか確認してみようと思ったのだが、返ってきた答えは期待とは程遠いものだった。 「あの・・・それはわかりません。現地に行ってから確認してください」 「はぁ」 なんということだ。天気が悪くて遊覧船が止まっているだと? 初っ端から計画が崩れ去ってしまったのだ。しかし、今回の旅のコンセプトは「究極の行き当たりばったり」だったはずだ。着いてイキナリの緊急事態だが、これはこれとして旅のコンセプトにぴったりだと自分を納得させるしかなかった。トラブルに直面 する方が、旅行記にしたときも面白いし。とにかくここは流れに身を任せるしかないのだが、とりあえずこれからどうするべきか。 ソメムルドに今日行ってしまおうかと思ったが、行くためには今からソメムルド行きの船が出ている「トンヨン」(統営)かコジェドの南の端っこ「ジョグ」(猪仇)に行かなければならない。今から行ったのでは、港に着いた頃には(たぶん)夕方になっているし、船があったとしても帰って来れない。ソメムルドは基本的に宿泊施設のない島なのだ。いずれにしても、行けるとしたら明日しかない。 ということで、今日の予定が白紙になってしまった。今からの行動プランとして、このまま釜山に残って温泉にでも入りに行くか、或いは遊覧船がないのを承知でコジェドに渡ってしまうか、あるいは全く方向転換して例えば「キメシ」(金海市)の古墳でも見に行くかなどの候補が頭にパパパッと浮かんだのだが、僕は迷わずコジェド行きを選択した。なぜなら、この期に及んでも「もしかしたら遊覧船があるかも知れない」と思ったからだ。今まで「ない」といわれても「実はあった」ってことが何度もあったわけで、もし遊覧船があったらめちゃめちゃラッキーだし、明日、予定通 りソメムルドに行くことも出来る。しかし情報どおりなかったとしたら・・・明日、ウェドに行くかソメムルドに行くか、いきなり厳しい選択を迫られることになる。ああ、今は考えたくない。とにかく、遊覧船があることを祈るしかない。でもない場合は、ウェド行きに絞って、ウェドに確実に渡るために遊覧船乗り場の下見をしたりするしかないかなぁと思った。スケジュール的に両方に行くのは難しく、どちらかを選択しろといわれたらやはりウェドだと思ったからだ。 とにかくコジェドに行くと決まれば、あとは情報収集に徹しよう。まずは案内嬢にコジェドの地図をもらい、チャンスンポからの遊覧船の運行スケジュールなどについて聞いてみたのだが、またまた「わからない」ということだった。しかしこの「わからない」は、調べる気がなくてわからないのではなく、遊覧船が不定期だからだ。つまり、トルコのドルムシュや海上バス、タイのソンテウなどと同じで人数が集まったら出発するタイプの船なのだそうだ。それなら、わからなくても仕方がない。しかし、チャンスンポ以外の場所でウェド行きの遊覧船が出ているところがどこなのかを聞くと、「いっぱいあるらしいけど、詳しいことはわからない」ということだった。調べる気も全くなさそうだ。はあ、この国のツーリストインフォメーションはいったいどうなっているのだろうか。先ほどのターミナルと同じで、文句を言ってまで調べてもらおうとは思わなかった。「究極の行き当たりばったり」な旅なんだし、「適当に行ってみて船があれば乗る」でいい。変なところで腹が据わった。 それから、ソメムルド行きの船について確認してみると、案内嬢の顔色がぱっと明るくなって、「メムルド海運」のチラシを取り出て島への連絡船の運行スケジュールなどを生き生きと教えてくれた。(注5)この変わりようは一体何?回し者?と思いつつ聞いていたのだが、やはりコジェドの南の端にある「ジョグ」から船が出ているとのこと。事前のネット情報どおりだった。よし、十分だ。 情報収集が終わったので、ここで腹ごしらえだ。13時のオクポ行きに乗ることにして、ターミナル内にある食堂で「ピピンククス」(4,500ウォン)を食べた。とても辛かった。あんまり最初から辛いのを食べない方が胃にはいいかもな、と思いつつもつい韓国にきたら辛いものを食べてしまう。 |
(注3)地図をまだ表示していなかったら、コジェドの地図をみて、それぞれの場所を確認して欲しい。コヒョン(古縣)は中央部の西側で、オクポ(玉 浦)、チャンスンポ(長承浦)はともに中央部の東側。ウェド(外島)は、巨済島の東側にある小さな島。 釜山-巨済島船舶時間表
(注4)クジョラ(旧助羅) は、チャンスンポよりちょっと南。ウェドに近い位 置にある。
(注5)メムルド海運株式会社
http://maemuldotour.com
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| 04コジェド行きの船に乗り込む ククスを食べ終え、チケットブースでチケット(17,500ウォン)を買うと、あっという間に出発時刻となってしまった。急いで係員のいる乗り場に急ぐと、係員がチケットをもぎりながら「ここの欄に住民登録の番号を入れてください」と半券を指し示した。あ、そうだ。船に乗るときは乗船名簿を提出しないといけないんだった。つまり、一人の場合は自分で自分の名前を書かなきゃいけない。 「あの、僕は日本人なんですけど」と聞くと 「じゃ、ここにはパスポート番号を書いて」との答え。 あ、そうか。急いで名前とパスポートの番号を書き入れて係員に渡し、長い廊下を走って船に乗り込んだ。 オクポ行きのニューアカディア号は座席のみの双胴船で、作りとしては瀬戸内海を往来している高速艇とほとんど同じだった。テレビが一番前に置かれており、話題のMBCドラマ「スルプン ヨンガ」(悲しい恋歌)が放送されていた。主演はキム・ヒソン、懐かしい。座席番号を確認して席につき、周りを見回してみると乗客はかなり多いようで、三分の二程度が埋まっていた。高速艇はすぐにエンジン音を大きくして動き始め、ヨンドデギョ(影島大橋)の下をくぐって釜山港をなぞるように走り、あっという間に外海へと出て行った。 ところで、このニューアカディア号だが、福岡−釜山を結ぶジェットホイルが「翼走行」をするのに対し、あくまでも「船」なので、揺れがひどかった。私は食事直後にもかかわらず全く平気だったのだが、気分が悪くなっている人も何人かいたようだった。同じように「速い船」なのに、翼を持っているのと持っていないので、これほど差が出るとは驚きだった。 |
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| 05オクポ(玉浦)到着!! 船は順調に航海し、45分ほどでオクポに到着した。船を降りて・・・さて。正直言ってオクポに関する情報は全くなかった。この街がどういうつくりで、どこに何があって、そしてここから脱出するバスがどこからどのように走っていて、そのバスの運行スケジュールがどうなっていて・・・云々がさっぱりわからなかったのだ。っていうか、ここが本当にオクポなのかさえも定かではない。 桟橋を渡ると、正面に旅客船のターミナルが見えてきたのだが、そこには確かに「オクポ」と書かれていた。そりゃそうだよなと思いつつツーリストインフォメーションがあるかと思って中に入ってみたが、そんなものはなかったうえに、ターミナル自体が営業を停止していたのだ。なんてこったい。しかし、ここで重要な張り紙を発見した。そこには「警報発令のため遊覧船は全面 運休となっております」と書かれていたのだ。釜山の沿岸旅客ターミナルの案内嬢は「ナルシガ アンジョワソ」(天気が悪いから)としか言ってくれなかったので変に期待してここまで来てしまったのだが、「警報発令=運行中止」というきちっとした図式があるわけなのだ。当たり前かもしれないが、そういうことであればわかりやすい。つまり警報が解除されない限り、今日の遊覧船はどこに行っても出ていないというわけなのだ。海がそれほど荒れている様子ではないのに運休している理由が、これでよくわかった。多分今日のうちに解除されることはないのだろう。 もう先を急ぐ必要は全くなくなった。チャンスンポまで出て遊覧船乗り場を確認したら、あとは島内をぶらぶらすることにしよう。しかし、雨が降っていることもあって、あまりあちこち行けないかも知れない。というか、島内情報があまりにも少なかったので、もうちょっといろんな人に話を聞いてみる必要があった。 |
【地図解説】 わかりやすいように写
真に字を加えた
A、Bと書いてあるのは、それぞれチャンスンポからの遊覧船のコースで、Aはヘグムガン、ウェド海上農園で所要時間3時間、Bはヘグムガン、メムルド(おっと!)で3時間となっている。おいおい、チャンスンポからメムルドに行けるの?と思っちゃうよね。 【アイスマンからの情報】 |
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| 06オクポ(玉浦)徘徊・・・(^^; ここでデジカメの電池が切れてしまったので、それを買いにコンビニを探しに街に入っていったのだが、それらしいものは全く見えなかった。ひたすら食い物屋(主に刺身屋)とナイトクラブ系の風俗店が並んでいるのだ。しかし、その風俗店の多さときたら。この小さな漁村には似つかわしくないくらいの多さなのだが、何か理由があるのだろうか? 漁村にはそういう面 があるのか、それともここが特別な場所だからなのか。「洋酒が1本1万円、もう、あなたは無駄 遣いする必要はない!」といった大きな垂れ幕がかかった店もある。1万円って結構な額だと思うんだけど。そういえば洋酒2本で10万円請求されたことがあったっけ・・・・。それに比べると良心的なのか?それともぼったくりの前フリに過ぎないのか。 それに、飲食店街に来ても街を歩いている人がほとんどいないのはどういうわけなんだろう。季節が悪いのか、単に寂れまくっているだけのか、或いは警報が出ているからなのか、いずれにしてもコンビニの場所を聞くことすら出来ない。さっきのターミナルに戻って聞いてみようか、などと思いながら歩いていると大きな通 りに出た。ここは多少人通りがあり、車がたくさん走っていた。コンビにはすぐに見つかった。 コンビニに入って電池と新聞を購入する。ついでに店員に「チャンスンポまでのバス」について聞いてみたのだが、 「バスで行くんだったら、あの一番上にある大きな通りまで出なければいけませんね」ということだった。一番上にある大きな通 り? まさか。 一番上にある大きな通りとは、オクポの街を見下ろすようにそびえる裏山の中腹を走っている通 りのことだった。コンビニのある通りをまっすぐ歩いていくとそこに突き当たるのだが、恐ろしいまでに急な坂道を登っていかなければならず、ほとんど山登りだった。マジかよ。街の中心から離れていて距離だけでも「遥か彼方」といった感じなのに、恐ろしいまでの急な坂道。途中まで歩いていったけど、雨も降ってきて鬱陶しくなったのでタクシーで行くことにした。 |
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| 07タクシーでオクポ(玉浦)からチャンスンポ(長承浦)へ タクシーはすぐにつかまった。チャンスンポまで行くように伝えると、運転手が話し掛けてきた。 「ところで、君は日本人かね」 「ええ、そうです」 「ほぉ・・・・で、チャンスンポのどこに行きたいんかね?」 「ウェドに行く遊覧船のターミナルまで行きたいんですけど」 「そうかね。でも、確か今日、遊覧船は運休してるんじゃなかったかな」 「そうみたいですね。警報が出てるんですよね」 「ちょっと聞いてみてあげよう」 運転手はそう言うと無線に手をかけて、遊覧船が本当に止まっているかどうかを確認してくれた。なかなか親切な運転手じゃないか。しばらくして返事が来たが、やはり止まっているという返事だった。 「やはり、今日は出ないみたいじゃね」再び運転手が話し掛けてきた。 「そうみたいですね・・・・」 「どうせ今日は船が出ないんじゃからチャンスンポに行くのはやめて、島内観光をしたらどうかね。そうだなぁ・・・ハクドン(鶴洞)はどうかね。そこをまずは観光して、そしてコジェド内で今日は泊まって、明日に遊覧船に乗ればいい。そうすればいい」 「え? ハクドン(注6)・・・ですか?」 それは事前に調べていない、知らない地名だった。 「そう。モンドル海岸で有名じゃからね」 「モンドル?」 「モンドルだよ、モンドール。知らんのかね?」 「あぁ、モンドル(玉砂利)ですか」 モンドルというのは、川原などにある「角の取れた丸い石」のことだ。「玉 砂利」と訳されることが多いようだが、手のひら大の比較的大き目の石もモンドルと呼ばれると思う。運転手によると、砂や砂利ではなく、その「玉 砂利のみ」で出来ている海岸があるらしく、それがずーっと続いているのだそうだ。そう言われて沿岸旅客ターミナルでもらった地図を見直してみると、砂浜の海岸は赤いパラソルマークが立てられていて、モンドル海岸には青いパラソルマークが立てられ区別 されていた。ハクドン(鶴洞)はチャンスンポのあるコジェドの東側の海岸で、かなり南に下ったところに見つかった。ハクドン(鶴洞)以外にも、モンドル海岸はいくつかあるようだった。 なるほど、「砂と砂利混じり」ってのは日本でもよくあるけど、本当に玉砂利のみの海岸ってのは確かに珍しいし面 白そうだと思ったのだが、オクポからではかなり距離がある。いくら交通費が安い韓国といえども、これをタクシーで走ればかなりの金額になるのは間違いなかった。タクシーの運転手からすると本当にいいから薦めているのだと思うが、一方で長距離を利用してもらいたいという気持ちもあるのだろう。チャンスンポは遊覧船が出るような港町だから、そこからハクドンに向かうバスがあるかもしれないし、なにより遊覧船のターミナルを確認する必要がある。先を急ぐ必要は全くないのだ。ケセラセラの旅とはいえ、ここは丁重にお断りすることにした。すると運転手は言葉を続けた。 「チャンスンポの遊覧船ターミナルが見たいって?・・・それも問題ない。ハクドンからも遊覧船は出てるんじゃよ。ウェド(外島)に行く遊覧船は、チャンスンポからだけじゃはなく、クジョラ(旧助羅)やハクドンからも出ておるしね。それに、ハクドンから乗る方がいい点もあるんじゃよ」 「いい点・・・ですか?」 「そう。チャンスンポからの遊覧船は、ウェドまで距離があるから移動に時間がかかるんじゃよ。3時間のコースが一般 的なんじゃが、ハクドンからなら1時間30分じゃ。ウェドが目の前にあるから、移動に時間がかからないんじゃよ。時間も短縮できる。観光も出来る。どうかね。行かんかね」 食い下がるなーと思ったが、いい情報だった。タクシーの運転手情報は、精度が高くて有益なことが多い。とにかく遊覧船はかなりの個所から出てるし、相対的にウェドに近い場所から出る遊覧船の方が、総時間が短いようだ。そう言われてみると、チャンスンポは遊覧船を出している港の中では、一番ウェドから遠いようだった。チャンスンポの他の港に比べて有利な点は、釜山からの船が直接着くので単に利用しやすいということだけなのかも知れない。 そこまで言われてしまって、ちょっとぐらっと来たのだが、当初の予定通 りチャンスンポの遊覧船ターミナルまで行くことにした。運転手にそう告げると、ちょっと残念そうではあったがきっちりとターミナルの前まで送ってくれた。4,500ウォンだった。 (つづく 第2話へ) |
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